人間ドック (Ningen Dock)
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原著
人間ドックにおける上部消化管内視鏡検査で発見された胃がんの特徴
小川 恭子橋本 光代山本 敬奥田 近夫辻 裕之謝 勲東田邉 真帆大本 由樹天川 和久加藤 久人有元 佐多雄岩男 暁子四倉 淑江宮川 めぐみ原 茂子荒瀬 康司
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2012 年 27 巻 1 号 p. 41-45

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抄録
目的:当院の人間ドックにおける上部消化管内視鏡検査での胃がんの発見率,発見された胃がんの内視鏡検査歴や背景胃粘膜との関係について検討した.
方法:対象は,最近3年間に当院の人間ドックで上部消化管内視鏡検査を受けた20,051例とした.当院での前回内視鏡検査歴について逐年群,非逐年群,初回群に分類し,背景胃粘膜の萎縮の程度をなし,軽度,中等度,高度,判定不能に分けて検討した.
結果:胃がん発見率:52例(55病変)に胃がんが発見され,胃がん発見率は0.26%であった.男性48例(0.34%),女性4例(0.07%)で,内視鏡検査歴のある逐年群と非逐年群に30例(0.21%),初回群に22例(0.38%)であった.内視鏡検査歴との関係:がんの大きさについては,逐年群では73.7%(14/19)が20mm未満であったのに対し,初回群では36.4%(8/22)が20mm未満であった.がんの深達度については逐年群では深達度不明3例を除く16例全例が粘膜(M)癌であったのに対し,初回群ではM癌は59.1%(13/22)であった.背景胃粘膜との関係:胃粘膜の萎縮が進行した症例ほど分化型癌の発生が多い傾向があった.胃粘膜萎縮のない症例からも3例(5.8%)にがんが発見され,それらはヘリコバクター・ピロリ(HP)抗体陰性の未分化型癌であった.
結論:早期の胃がんを発見するためには,逐年の内視鏡検査が有用であると考えられた.
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© 2012 公益社団法人 日本人間ドック学会
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