人間ドック (Ningen Dock)
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原著
行動変容ステージとメタボリックシンドロームリスクの関係からみた特定保健指導の効果
沖島 照子佐藤 忍
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2012 年 27 巻 4 号 p. 701-706

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抄録
目的:特定健診・保健指導の結果を分析し,指導開始時の行動変容ステージと指導前後でのメタボリックシンドロームリスク(MSリスク)の変化から保健指導のステージ別効果を検討した.
方法:平成21年4月~平成22年8月の保健指導最終評価時に採血を施行し得た53名を対象とした.MSリスクは,特定健診項目からBMI,腹囲,収縮期血圧,拡張期血圧,中性脂肪,LDLおよびHDLコレステロール,HbA1c,GOT,GPT,γ-GTP,尿酸の12項目を検討した.行動変容ステージは維持・実行期,準備期,関心・無関心期をそれぞれA,B,C群とし,保健指導前検査値の群間多重比較,および各群ごとに指導前後の検査値の比較を行い有意水準10%で検定した.
結果:保健指導前検査項目では,腹囲,GOT,GPT,γ-GTP,尿酸において,A群はB,C群に比べ低値を示す傾向が認められた.指導前後で改善した項目は,A群ではHbA1c,B群では腹囲,中性脂肪,HDLコレステロール,HbA1c,尿酸,C群では腹囲・LDLコレステロールであり,A,C群に比べB群で改善項目数が多かった.
結論:行動変容ステージとMSリスクには関連が認められ,維持・実行期ではよりMSリスクが低いことが示唆された.また保健指導の効果にも差が認められ,準備期で最も高い効果が認められた.保健指導立案における行動変容ステージの重要性が再確認された.
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© 2012 公益社団法人 日本人間ドック学会
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