人間ドック (Ningen Dock)
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原著
DUALインピーダンス法による内臓脂肪測定の有用性と測定結果解釈の注意点 -メタボリックシンドロームと早期動脈硬化診断の観点から-
福井 敏樹丸山 美江山内 一裕宮本 侑深見 孝治
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2012 年 27 巻 4 号 p. 719-728

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抄録
目的:我が国におけるメタボリックシンドロームの診断基準は内臓脂肪型肥満が基本となって定義されており,内臓脂肪量を精度高く,より簡便に測定する重要性がさらに増してきている.我々の施設ではこれまでX線CTを用いた内臓脂肪検査を行い,その有用性について報告を続けてきた.今回,初めての医療用内臓脂肪測定装置として認可されたDUALSCANの測定の有用性を検討するために,X線CTによる内臓脂肪測定結果との比較から解析を行った.
方法:DUALSCANによる内臓脂肪測定とX線CTによる内臓脂肪測定を同時に施行した408名(男性297名,女性111名)において,各々の測定値についての検討を実施した.
結果:DUALSCANで測定した内臓脂肪面積とX線CTによる測定面積は高い相関を示した(r=0.891,p<0.0001).さらに,DUALSCAN,X線CTで測定した内臓脂肪面積と腹囲,BMI,メタボリックシンドロームと関連の深いインスリン抵抗性や肝臓機能ALT(GPT)との相関は,DUALSCANによる測定値の方が高い相関係数を示した.また,DUALSCANによる内臓脂肪測定値は,動脈硬化危険因子の重積や上腕足首間脈波伝播速度(baPWV)ともX線CTによる測定値と同等な有意な正の相関を示した.
結論:DUALSCANは内臓脂肪測定検査として,メタボリックシンドローム関連因子との相関においてはX線CTによる計測と同等以上の結果を示し,その測定条件や測定結果の傾向などを十分に理解して使用すれば,放射線被曝がないことも含め,非常に有用な検査法となることが示唆された.
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© 2012 公益社団法人 日本人間ドック学会
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