2015 年 29 巻 5 号 p. 723-730
目的:人間ドックの次回利用意向に影響する因子を,受診者アンケートから明らかにして,次回利用につながる対応について検討することを目的とした.
方法:2013年8月13日~2014年3月31日に当健診センターにて人間ドックを受診した3,101名から受診直後に回収されたアンケート2,112件(回収率68.1%)を対象とし,回収全数の解析と,回収率の高かった64歳以下での解析の2系統に分けて統計的解析を行った.
結果:全数解析でも,64歳以下での解析でも,次回利用意向が否定的な者には,質がよく安心できるとする者が少なく,技師の対応がよいとする者も少なく,待ち時間が短いとする者も少なかった.
結論:特に64歳までの受診者を次回利用につなげるためには,待ち時間の対策と,検査自体に苦痛が強い部門の職員へ健診センターにおいて求められる対応を周知し,接遇を向上させることが肝要である.