2015 年 29 巻 5 号 p. 731-736
目的:受診率向上には医師だけでなく看護師の役割も大きいとの考えから,2013年度より看護師の受診行動支援を改善した.この改善の効果を検討したので報告する.
対象と方法:改善点の基本は,次の受診者の診察介助は別の看護師と交代することにより,受診行動支援により長い時間をかけることにあった.2012年4月~2014年3月までの改善前後の2年間における要受診判定者589名を対象とし,改善効果を受診率の変化で評価した.
結果:改善前(2012年度)から改善後(2013年度)の受診率は,全健診においては62.6%から71.1%と8.5%の向上を,人間ドックに限れば58.3%から70.0%と11.7%の向上を得た.
結論:医師による受診指導だけでなく,看護師による受診行動支援の重要性が確認できた.