人間ドック (Ningen Dock)
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原著
被験者への負荷軽減を目的とした改良糖負荷試験食の開発と性能評価
江川 重信馬場 郁子角中 ちひろ佐藤 利幸
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2015 年 30 巻 3 号 p. 580-587

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抄録
目的:糖負荷試験食の一つであるミールテストCは,時間内の摂取が大変であることなどの問題が指摘されている.この解決案として,既存のミールテストCのクッキー枚数を減らし,相当する糖質を飲料に溶解する改良使用を考案した.その有効性を,既存負荷法との血糖上昇の比較や被験者への受容性アンケート等から検証した.
方法:糖尿病と診断されておらず,直近の健診で空腹時血糖値が90mg/dL以上のボランティア10名を対象とした.トレーランG,ミールテストC,考案した改良テストミールを1週間おきに負荷し,空腹時,負荷30,60,120分後に採血を行い,糖および脂質代謝関連項目を測定した.
結果:改良テストミール負荷後の血糖値およびインスリン値の推移はミールテストCよりトレーランGと類似の挙動を示し,負荷1時間後の血糖値によってトレーランGと同様に,耐糖能低下が示唆される被験者を検出可能であった(一致率:9/9).また,中性脂肪などの脂質関連項目においても,負荷後の上昇がみられた.さらに,被験者アンケートから,改良テストミールはミールテストCと比較して摂取における負荷が軽減されることが確認された.
結論:考案した改良テストミールにより,被験者の負担を軽減し,同時に負荷食として一定性能を維持する可能性を示した.人間ドックや健診などにおける食後高血糖,食後高脂血症の早期検出に有用であると考えられる.
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© 2015 公益社団法人 日本人間ドック学会
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