2021 年 36 巻 3 号 p. 417-420
健康診断で発見された食道アカラシアの1例を報告する.定期健康診断を受診した53歳の男性.胸部単純X線で胃泡の消失と食道陰影を指摘された.胸腹部単純CT検査でも食道の拡張を指摘された.その後,問診と食道造影検査により食道アカラシアと診断され,内視鏡下バルーン拡張術を行い,患者の症状は完全に消失した.大多数の食道アカラシアは,自覚症状が生じる段階ではすでに食道が異常拡張し,胸部単純X線写真における特徴的な食道陰影と胃泡の消失が重要な診断根拠になりうる.少しの知識と注意があれば,健康診断によって食道アカラシアの診断を得ることが可能である.