抄録
人間ドック受診者に対して頸動脈超音波検査時にBモードとカラードプラ法を併用し硬化性変化についてCategory分類を行った。受診者106名に対して57名(53.8%)に何らかの頸動脈硬化所見が認められた。Bモードにカラードプラ法を併用することにより106例中13例(12.3%)に新たな病変が検出され,Category scoreがBモードに対して上昇した。カラードプラ法はBモード画像より多重エコーやエコー減衰の影響が少なく,とくに血管前壁側(超音波入射側)の病変の検出に有用であった。またパルスドプラ法はカラードプラのカラー表示欠損部の血流の有無について確認でき,またエコー輝度の低いソフトプラークの判別に有用であった。