抄録
当施設を受診し,著者が検診した延べ35,682名(男/女:19,695/15,987名)の被検診者について,甲状腺疾患の発見率を集計した。専門医へ受診するよう指示した率(精査指示率)は3.0%で,そのうち約75%が受診した。精査の結果,甲状腺腫瘍および嚢腫679名,機能充進症41名,機能低下症23名が発見された。甲状腺腫瘍のうち222名が手術を受け,甲状腺癌が85名(男/女:25/60名),良性腫瘍が137名(男/女:42/95名)で,甲状腺癌の発見率は全検診受診者の0.24%(男/女:0.13/0.38%)であった。