2022 年 31 巻 1 号 p. 99-101
COPD患者において身体活動性の低下は,生活の質の低下,入院率および死亡率の増加を招く.身体活動性と様々な因子の関連や改善に向けた取り組みが報告されているが,結論から言えば,現在のところ身体活動性に強く影響する因子は明らかになっておらず,運動療法,薬物療法,カウンセリングなどを含め身体活動性を改善させるための手段についても一定の見解は得られていない.さらに,身体活動性が低下している原因を評価する方法も確立されておらず,介入をより困難にさせている.身体活動性に対しては,多職種による視点とアプローチが必要であり,まさに患者を中心としたチーム医療による呼吸ケア・リハビリテーションによって取り組んでいくべき課題といえる.