抄録
現在の健康診断は直接動脈硬化の程度を定量的に診断することができない。また虚血性心疾患のハイリスク群と健常者ともに同一の検査項目で実施しているのが現状である。しかし家族性高コレステロール血症などのハイリスク群では早期に正確な動脈硬化の診断が要求され検査項目も異なるべきである。本研究は健常者に対してはコロトコフ音を分析することにより血圧測定と同程度の簡便さで無侵襲的に動脈硬化の程度を定量的にスクリーニングする方法を開発し,ハイリスク群に対しては核医学的手法により冠動脈血流予備能を定量的に求め自覚症状のない時点で動脈硬化の進行を診断できる方法を提案したものである。これらの検査法を組み合わせることにより虚血性心疾患発症の予知は十分可能である。