早期乳癌の5年生存率は非常に良好であるため,早期発見・治療が重要であるが,日本人女性の乳房は,脂肪組織が少なく,乳腺組織に富んでおり,X線マンモグラフィー上もdense breastと呼ばれるスリガラス状の陰影を呈すことが多いため,乳癌の早期発見の大きなさまたげとなっている。多くの施設でFCRが利用されているが,FCRマンモグラフィー標準デイスプレイパラメーターではコントラストがつきにくく,特に腫瘤型病変の描出能が弱い。そこで,当センターではオリジナルパラメーターを設定し,乳腺に重なる部分での腫瘤型病変の描出能を上げ,乳癌の診断能を広げた。