人間ドック (Ningen Dock)
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当施設における緑内障発見のための眼底検査の検討
小島 洋堀口 実森 多加応天野 由美子小菅 友子伊藤 彩穂山田 麻紀子長瀬 百代大野 千恵都間 その子鈴木 あゆみ高谷 雅史
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2006 年 21 巻 1 号 p. 74-78

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抄録
人間ドックにおける緑内障発見のための眼底検査の有用性について方法:眼底所見(右眼)で緑内障の疑い又は高眼圧が指摘された受診者を眼科医に紹介し,眼科医による返事の診断(所見)を最終診断とした.既に緑内障・高眼圧で眼科にて治療中・経過観察中の者も含めた.成績:当施設における2004年度の受診者8,647名中,緑内障の疑いまたは高眼圧で眼科医に142名を紹介し,回答を得た78名の内,要治療の緑内障および要経過観察の緑内障疑いとされた者は33名44眼で,これに緑内障・高眼圧で既に治療中・経過観察中の者も含めると152名で受診者の1.8%にあたった.当センターで正しく診断された33例の所見内訳は視神経乳頭陥凹18所見,神経線維層欠損16所見,高眼圧5所見,notching4所見,bayoneting4所見,rimの消失3所見であった.結論:人間ドックおける眼底検査は緑内障を発見するためのスクリーニングとして重要であり,眼圧検査だけではなく,眼底検査で視神経乳頭陥凹.神経線維層欠損等の所見に注目すれば緑内障,特に正常眼圧緑内障の発見率は一層向上すると考えられた.
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© 公益社団法人 日本人間ドック学会
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