人間ドック (Ningen Dock)
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Prostate Specific Antigen 検査による前立腺がん人間ドック健診
三浦 猛菊池 美也子羽鳥 裕
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2006 年 21 巻 1 号 p. 69-73

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抄録
目的:Prostate specific antigen(PSA)単独検査にて若年者(70歳以下)の前立腺がん(中分化がんおよび低分化がん)を効率よく早期に発見できたかを検討した.方法:平成10年(1998)4月より平成17年(2005)3月までの7年間に神奈川県予防医学協会で行ったPSA検診受診者を対象とした.PSA高値の場合はPSAの再検査を行い,二次健診を神奈川県立がんセンターで行った.結果:PSA検診受診者の総数は5,655人(平均年齢57.3歳)で,これは人間ドック受診者(男性)の14.2%であった.PSA検査希望者5,655人中499人(8.8%)がPSA高値のため再検査し,その内114人(2%)ががんセンターを紹介され,生検までの精密検査を受けた72例(1.3%)中24例(0.42%)に前立腺がん(平均年齢65.5歳)が発見された.結論:対象に若年者が多いことから発見率は0.42%と低率である.今後,診断効率の改善にPSAF/T,PSAD,PSA velocityの活用を検討している.
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© 公益社団法人 日本人間ドック学会
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