2007 年 22 巻 3 号 p. 389-392
目的:当院の乳腺ドックでは,視触診に加えマンモグラフィを併用し乳がん検診を行っている.その要精査率と結果について検討したので報告する.方法:2001年1月から2005年12月までの乳腺ドックを受診した延べ4,525名を対象とした.マンモグラフィと視触診で異常が指摘された場合,要精査とした.読影判定は2名の医師が行い,過去フィルムがある場合,全例比較読影をした.要精査所見者は超音波検査等を行い精査した.結果:総受診者4,525名のうち要精査者は187名で,要精査率は4.13%であった.精査の結果,有所見率は3.07%で,乳がん等の悪性腫瘍の発見率は0.29%であった.結論:当院の乳腺ドックで行われているマンモグラフィを併用した乳がん検診では,要精査率,乳がん発見率とも比較的良好な成績が得られた.