2019 年 20 巻 2 号 p. 33-41
ユーザに直感的な操作を促し,また機器操作に対する安心感を増すことを期待し,Human-Human System を模擬したインタフェースを提案し,その有益性を実験的に検討した.具体的には銀行員を模したエージェント(アニメーション型のキャラクター)と対話するスタイルのATM インタフェースを試作し,高齢者および若年者を実験参加者とした実験を行った.その結果,「取り引きしている感覚」の評価は高く,人(銀行員)と対話しているような感覚を持たせられることが示唆された.しかし,エージェントの丁寧な対応が冗長に感じイライラにつながること,従ってエージェントとの対話はユーザのタスクへの熟達度との相対で受容性が変わることがうかがわれた.