西日本皮膚科
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研究
幼児の顔面病巣よりくりかえし分離された2型単純ヘルペスウイルスの性状
小田 紘日野 由和夫森 良一南嶋 洋一田崎 高伸
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1976 年 38 巻 3 号 p. 427-431

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抄録

生後4~5日目に初発し, 3年間に計8回顔面皮疹の再発をくりかえした患者の顔面病巣から5株の2型単純ヘルペスウイルスが分離された。この患者の再発性の皮疹が毎回同じ性状のウイルスによつて起こつているか否かを知る目的で, 分離された5株のヘルペスウイルスについて生物学的性状, 血清学的反応, および電子顕微鏡観察による比較を行ないつぎの結果を得た。
1) 分離された5株はいずれも単純ヘルペスウイルス2型であつた。
2) ニワトリ胎児初代培養細胞におけるプラックサイズ, 発育鶏卵漿尿膜上でのポックサイズをマーカーとした生物学的性状については5株の間に有意の差はみられなかつた。また成熟マウスにたいする神経毒性も5株の間に大きなちがいはなかつた。
3) 抗1型および抗2型単純ヘルペスウイルス血清による中和反応でも5株の間に大きなちがいはなかつた。

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© 1976 日本皮膚科学会西部支部
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