国立名古屋病院皮膚科
1976 年 38 巻 4 号 p. 618-620
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52才男子の基底細胞上皮腫にたいし, ピシバニール0.25KEを生理的食塩水に溶解し, 病変部に直接局所分割注射を行なつた。効果は3回目より出現し, 5回で肉眼的にほとんど治癒した。病理組織学的所見においても瘢痕と萎縮のみとなり, 異常細胞は認められなくなつた。注射時軽度の疼痛を訴える以外には特記すべき副作用は認められなかつた。ピシバニールを腫瘍内に直接注射する局所的使用法は, 異型度が低く手術療法を拒否する症例に試みてよい方法と考える。
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