西日本皮膚科
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症例
免疫異常を伴つた帯状鞏皮症
影下 登志郎野尻 桂子城野 昌義小野 友道三池 輝久
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1983 年 45 巻 2 号 p. 161-166

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抄録

5才女児の帯状鞏皮症の1例を報告した。
1) 右上肢の筋および骨の発育異常および機能障害を認めた。
2) 免疫血清学的異常—抗核抗体陽性(speckled patten), 抗DNA抗体 2,560倍, LEテスト陽性—を呈した。
3) 螢光抗体直接法により病変部の表皮細胞核にIgG沈着を認め, また基底膜部にIgG, IgM, C3の沈着が, 真皮血管壁にIgMの沈着がみられた。
4) 帯状鞏皮症の発症に免疫学的機序の関与が考えられた。

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© 1983 日本皮膚科学会西部支部
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