西日本皮膚科
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45 巻, 2 号
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図説
症例
  • 稲田 修一, 功野 泰三, 松林 由希子, 沼田 恒実, 木村 勇, 原 宜之, 水野 勝
    1983 年 45 巻 2 号 p. 149-160
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    Eosinophilic pustular folliculitisの3症例を報告した。カンジダ抗原またはダニ抗原の皮内テストは陽性であつた。1例にダニ抗原のパッチテスト部位に膿疱の新生と患者白血球からのダニ抗原によるhistamine遊離が特異的にみられ, 他の1例にカンジダ抗原注射部位に膿疱の新生が認められた。膿の塗沫Giemsa染色標本, 皮疹をEpon包埋し薄切切片作成後のtoluidine blue染色標本, 皮疹の光顕的, 電顕的検索から膿疱内に好中球, 好酸球とともに好塩基球が浸潤していることを明らかにした。そして本症の発生にI型アレルギー反応が関与している可能性が考えら, 抗原としては表皮成分とともに細菌, 真菌, ダニなどの外来性因子が推測された。
  • 影下 登志郎, 野尻 桂子, 城野 昌義, 小野 友道, 三池 輝久
    1983 年 45 巻 2 号 p. 161-166
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    5才女児の帯状鞏皮症の1例を報告した。
    1) 右上肢の筋および骨の発育異常および機能障害を認めた。
    2) 免疫血清学的異常—抗核抗体陽性(speckled patten), 抗DNA抗体 2,560倍, LEテスト陽性—を呈した。
    3) 螢光抗体直接法により病変部の表皮細胞核にIgG沈着を認め, また基底膜部にIgG, IgM, C3の沈着が, 真皮血管壁にIgMの沈着がみられた。
    4) 帯状鞏皮症の発症に免疫学的機序の関与が考えられた。
  • 壺井 ひとみ, 荒川 雅美, 植木 宏明
    1983 年 45 巻 2 号 p. 167-170
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    Mononeuritis multiplexを合併し, livedo reticularis with summer ulcerationと診断した59才女子の1例を報告した。病変皮膚組織の螢光抗体直接法にて真皮の小血管壁にIgM, C3, plasminogenの沈着を認め, immune complexが本症の発現に関与していることが示唆された。
  • 東儀 君子, 大畑 力, 地土井 襄璽, 森本 泰介
    1983 年 45 巻 2 号 p. 171-176
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    37才男子。昭和56年11月頃より, 顔面, 上肢, 手背に大豆大の結節性紅斑様皮疹が出没し, やや遅れて口腔内アフタの再発をみるようになつた。外陰部潰瘍, 眼症状はない。Behçet病の疑いとして入院検査中, 発熱·腹痛を訴え急性腹症の診断のもとに緊急開腹術を施行した。盲腸, 回腸, S状結腸に多発性潰瘍をみとめ, 一部は穿通性であつた。組織学的所見は, 皮膚では真皮·皮下組織境界部の血管に壊死性血管炎の像をみとめたが, 腸管においては非特異性炎症所見のみで血管変化は二次的なものと思われた。螢光抗体直接法にて, 表皮基底膜部および細小血管内壁にC3の顆粒状沈着と, 真皮乳頭層にC3の細線維状沈着をみとめた。
  • 磯田 美登里, 宮岡 達也
    1983 年 45 巻 2 号 p. 177-181
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    41才女性のsubsepsis allergicaの1例を報告した。臨床的には間歇性弛張熱, 一過性の反復性蕁麻疹様発疹, 関節痛を主症状とし, 白血球増多を伴つていた。種々の細菌学的検査の結果はすべて陰性であり, 原因となるような感染病巣はみられなかつた。初回入院時にPaul-Bunnell反応の特異的上昇を示し, その後にDDSによると思われるdrug hypersensitivityを示した。本症候群は生体の過剰免疫反応のあらわれであり, 自己免疫疾患の前段階と考えた。
  • 松原 基夫, 安野 洋一, 岸本 三郎, 上田 恵一, 筏 淳二, 阪上 佐知子
    1983 年 45 巻 2 号 p. 182-186
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    49才女子の前頭部, 80才男子の右下背部, および56才女子の左肘窩部外方に生じた3例のtrichilemmal cystについて報告した。第2例(80才男子)のものはmixed typeであつた。第2例と第3例(56才女子)では壁が二次的に増殖しており, とくに第3例は木村·田中のproliferating trichilemmal cystのI型への移行を示すものと考えられた。また自験例を含めた本邦例の33例について統計的に観察した。その結果は, 男13例, 女10例であり部位別では頭部15例, 顔面2例, 躯幹2例, 上肢3例, 全身1例, 部位不明10例であり, 頭部が好発部位であることを示した。またmixed typeが12例を占めていた。悪性化を示したものが2例あり, その点についても若干の考察を加えた。
  • 清水 宏, 今井 民, 原田 敬之, 倉持 正雄
    1983 年 45 巻 2 号 p. 187-191
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    症例1: 25才女子。約10年前, 頸部全周および両側腋窩の淡黄色皮疹に気づく。約3年前, 前頸部の皮疹上に境界明瞭な環状に配列する角化性丘疹も出現した。臨床的にそれぞれpseudoxanthoma elasticum(PXE)とelastosis perforans serpiginosa(EPS)と診断し, 組織学的にもそれぞれ典型的所見を呈した。患者の母親(症例2, 58才)にもPXEがみられたがEPSはみとめられなかつた。本邦におけるEPS報告例の大多数はPXEに併発したものであるのに対し, 外国例のEPSの大半は単独に生じたものである。このようなEPSの発生母地の性格上の違いに関して若干の検討を行つた。またPXEに併発したEPSに対してはとくにperforating PXEあるいはperforating reactive elastosisなる名称を与え, 単独に生じたEPSとは明確に区別すべきであるとの意見もあるが, われわれは両者は本質的にはEPSとして相異なく, とくにそのような名称を用いる必要はないと考えた。
研究
  • 大塚 俊夫, 小国 隆, 野本 正志, 重見 文雄
    1983 年 45 巻 2 号 p. 192-196
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    子豚皮膚に雪状炭酸を5∼10秒圧抵し, 圧抵部位の局所線溶の動態を7日後まで経時的に観察した。圧抵中止後30分に一過性に亢進するが, 24時間後までは真皮全層から皮下にかけて低下傾向にあり, その後は亢進し, 7日後には正常活性に復元した。2∼6日後の局所線溶が亢進している時期は, 組織修復が進展している時期にあたり, 局所線溶の亢進は組織修復過程で何らかの役割を演じているものと推測した。
  • 漆畑 修, 斉藤 文雄, 安田 利顕
    1983 年 45 巻 2 号 p. 197-202
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    帯状疱疹患者172例312検体の水痘·帯状疱疹ウイルスCF抗体価を集計し, その変動を検討した。皮疹の発現より24時間以内を第1病日とすると, 第2病日より第7病日までの間に抗体価が上昇する傾向がみられた。発症1週間以内に入院治療を開始することのできた40才以上の帯状疱疹患者24例を対象にして, 12例に静注用ヒト免疫グロブリン製剤(ガンマ·ベニン)を投与し, 投与しない残りの12例と臨床効果を比較検討した。投与群と非投与群の背景因子(性別, 年令, 症状の重篤度, 罹患部位, 治療開始病日)にはχ2検定で有意差を認めなかつた。皮疹の治癒期間は投与群と非投与群との間にはt検定で有意差を認めなかつたが, 本症で一番問題になる神経痛様疼痛に関しては, 投与群において有意な疼痛消失期間の短縮を認めた(Welch t=3.454, df=13, p<0.005)。発症1週間以内に治療を開始できる40才以上の帯状疱疹患者には, 静注用ヒト免疫グロブリン療法は有効な治療法であると考えた。
  • —ハトムギ熱水抽出エキスの細胞傷害作用—
    安田 和正
    1983 年 45 巻 2 号 p. 203-209
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    1) 今回われわれはハトムギの果皮と種皮を熱水抽出し, 凍結乾燥後生理食塩水にて溶解し, 同エキスを使用したperipheral blood lymphocyteおよびTCGF growth T-cellをtargetとするdirect cytotoxicity testで, これらの細胞を直接傷害した。
    2) 同エキスを使用したTCGF growth T-cell, CEM, RPMI-1788, Flow 1000, G 561に対する細胞増殖抑制試験を試みたところ, いずれの細胞も濃度依存性に細胞増殖の抑制がみとめられ, またTCGF growth T-cell, CEM>RPMI-1788≫G 561≫Flow 1000の順で抑制に差がみられた。
    3) 同エキスの(i) interferon inducerとしての作用, (ii) natural killer活性およびcultured spontaneous cell mediated cytotoxicity活性の上昇, (iii) 抗細菌および抗真菌作用を調べたがすべて陰性であつた。
  • 長谷川 隆, 小林 まさ子, 伊藤 達也, 寄藤 和彦
    1983 年 45 巻 2 号 p. 210-213
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    Winograd法による陥入爪手術を11例(21部位)に施行し, 良好な結果を得たので代表的な2症例を供覧し, 併せて手術法について若干の検討を加えた。Winograd法は他の方法に比べ, (1)術式が簡略で, 手術は短時間ですむ, (2)爪郭切除を行わないので爪郭—爪縫合をしなくてすむため, この部の創離開がない, (3)したがつて, 入院の必要がなく, 外来手術が可能である, (4)爪郭の肉芽組織は自然消退し, 爪の形も自然で変形を残さない, などの利点を有し, 今後広く行われてよい手術法であると考える。
  • 内田 恵子, 山田 悟, 小笹 正三郎, 地土井 襄璽
    1983 年 45 巻 2 号 p. 214-218
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    昭和53年1月より昭和56年12月まで島根県立中央病院皮膚科を受診し, 化粧品による皮膚障害が疑われた54例に持参させた化粧品を用いて貼布試験を行つた。疾患別では, 女子顔面黒皮症3例, 肝斑3例, 湿疹·皮膚炎(色素沈着群)9例, 湿疹·皮膚炎(非色素沈着群)39例であり, 年令別では20才代, 30才代が大半を占めていた。貼布試験を行つた1,259個の化粧品を基礎化粧品類, メイクアップ化粧品類, クレンジングクリームおよび洗顔料類, 頭髪化粧品類, 洗髪用化粧品類に分けて陽性率を検討した。その結果, 基礎化粧品類とメイクアップ用化粧品類はともに10%前後の陽性率であり, 大差は認められなかつた。クレンジングクリームおよび洗顔料類はclosedの場合は陽性反応を示したが, openでは全例陰性であつた。被験者の素因を調べたところ約1/5がアトピー素因を有していた。なお約半数の症例で過去にステロイド外用剤を用いていた。皮疹別では, 色素沈着群は非色素沈着群に比べて比較的高年令層に多く, かつ使用化粧品数も平均34.9個と約2倍であつた。貼布試験の結果を参考にして注意深く化粧品を使用させ, 多くの症状改善例をみた。
講座
治療
  • ST-35研究班
    1983 年 45 巻 2 号 p. 225-234
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    吉草酸ベータメサゾン6μg/cm2含有テープ剤トクダーム(ST-35)の苔癬化型湿疹皮膚炎群 (湿疹と略), 尋常乾癬(乾癬と略), 痒疹類(痒疹と略)に対する臨床評価を目的として, フルドロキシコルチド4μg/cm2含有テープ剤(FCテープ)を対照薬とし, 二重盲検法による比較臨床試験を行つた。3週間連日貼付反覆により, 次の結果を得た。(1)解析対象は, 湿疹90例, 乾癬91例, 痒疹80例であつた。(2)最終全般改善度の有効率(かなり軽快以上)は, 3疾患群合計で, トクダーム: 93.9%, FCテープ: 92.3%であつた。(3)全般改善度の優劣比較は, 湿疹, 痒疹では各評価日とも両薬剤間に有意差は認められなかつたが, 乾癬では各評価日ともトクダームがFCテープに有意に優つた。(4)副作用の発現率は, トクダーム: 21.8%, FCテープ: 19.2%であり, 両薬剤間に有意差は認められなかつた。両薬剤とも主たる副作用は, 接触皮膚炎様発疹, 毛包炎·せつであり, 皮膚萎縮やステロイド潮紅·毛細血管拡張は少なかつた。(5)有用性の判定では, 乾癬でトクダームがFCテープより有意に優つた。また, 有用以上で, トクダーム: 82.8%, FCテープ: 77.8%であつた。(6)有用性の比較は, 湿疹, 痒疹では有意差はなかつたが, 乾癬および3疾患群合計でトクダームがFCテープに有意に優つていた。以上の結果より, トクダームはFCテープより優れるという結論を得た。
  • ST-35至適農度研究班
    1983 年 45 巻 2 号 p. 235-244
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    ST-35(betamethasone 17-valerate含有テープ剤)の至適濃度を設定するため, 181例を被験対象に4施設共同の臨床比較試験を実施した。ST-35の濃度を4μg/cm2(4γと略記), 6μg/cm2(6γと略記)とし, 各々をfludroxycortide 4μg含有テープ(FCテープと略記)またはfluocinolone acetonide 8μg/cm2含有テープ(FAテープと略記)と左右対比較試験法により臨床効果を比較した。皮膚所見では, 4γは1週後判定の丘疹, 浸潤に関しFAテープより劣つたが, 6γは2週後判定の紅斑, 浸潤に関しFCテープより優れた。全般改善度では, 6γが2週後判定の乾癬および群全体でFCテープより優れ, 他群間には有意差を認めなかつた。副作用に関しては, いずれの比較群間にも明らかな差を認めなかつた。なお, 4γと6γとの間にも明確な差を認めなかつた。有用性の比較では, 4γはFCテープとほぼ同等であり, FAテープにはやや劣つた。一方, 6γはFCテープより優れ, FAテープとほぼ同等であつた。以上の成績から, ST-35の至適濃度として6μg/cm2が妥当であると結論した。
  • ST-35臨床研究班
    1983 年 45 巻 2 号 p. 245-252
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    コルチコステロイド·テープ剤の適応疾患をもつ489例を対照にトクダーム(ST-35: 吉草酸ベータメサゾンを6μg/cm2含有のテープ剤)の臨床効果を検討する目的で, 26施設で共同研究し, 以下の結果をえた。最終判定日(3週後)の全般改善度が「かなり軽快」以上であつた症例の比率は87.5%(428/489)であつた。副作用は10.0%(49/489)にみられ, 主として接触皮膚炎様発疹(3.9%), そう痒(3.1%)などであつたが, 副作用による中止例は17例(3.5%)に過ぎなかつた。有用以上の有用率は93.9%であつた。これらの数値は, 他のテープ剤の報告と比較して勝るとも劣らない成績であつた。32例の尋常乾癬患者を対象に, 治療前と治療後の臨床検査値を比較したが, トクダームに起因すると思われる有意な変動はみられなかつた。59例においてトクダームと吉草酸ベータメサゾン(BMV)軟膏·クリーム剤との臨床効果を比較したが, トクダームはBMV軟膏·クリーム剤の単純塗擦より明らかに優れていた。以上の試験成績から, トクダームは優れたコルチコステロイド含有テープ剤と考えられた。
  • 鈴木 忠彦, 水野 哲郎, 新村 眞人
    1983 年 45 巻 2 号 p. 253-256
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    慢性蕁麻疹患者20例に対し, 非特異的変調療法としてヒスタミン加ヒト免疫グロブリン(リノビン)の高濃度製剤を用い, その臨床効果の有用性, および副作用について検討した。きわめて有用6例, 有用4例, やや有用7例, どちらともいえない2例, 好ましくない1例で, 有用以上を有用率とすると50%, やや有用以上を有用率とすると85%のすぐれた成績をえた。副作用についてはすべての症例においてみられなかつた。これらの結果より, 慢性蕁麻疹患者に対する非特異的変調療法としてリノビンの高濃度製剤は有用な薬剤であると考えられる。
  • 林 良一, 猪股 成美
    1983 年 45 巻 2 号 p. 257-261
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    リノビン高濃度製剤を慢性蕁麻疹20例に試用し, 治療効果および安全性を検討して, 次の結論を得た。
    1) 本品による1回1バイアル, 週1回, 6週間投与の治療効果および安全性は優れており, 有用性が高いことがわかつた。
    2) 本法はリノビン1回2バイアル法に比較し簡便に使用できる方法であつた。
  • —2倍量投与による検討—
    山田 清
    1983 年 45 巻 2 号 p. 262-265
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    慢性蕁麻疹に対し従来のリノビンの2倍量(1 vial中にヒトγ-グロブリン24mgを含む)を週1回で計10回投与し, 注射終了時および注射1ヵ月後の治療効果を検討した。注射終了時では20例中著効が7例, 有効が5例で有効率60%の成績を得た。とくに有効以上の例では他の報告にも指摘されているように投与初期(3∼4回目)に効果の発現がみられた。なお投与期間中, 副作用と考えられる臨床症状の発現は認められなかつたが, 2症例にGOT, GPTの異常上昇を認めた。本剤との関連は今のところ不明である。
  • 岩田 忠俊, 新村 眞人, 今山 修平
    1983 年 45 巻 2 号 p. 266-272
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    アトピー皮膚炎27症例を対象としてヒスタミン加ヒトγ-グロブリン製剤(リノビン)の臨床効果の検討を行い, 次のような成績を得た。なお今回使用したリノビンは1製剤中のヒトγ-グロブリン量および二塩酸ヒスタミン量を従来の2倍量に調整した製剤である。
    1) 最終有用率は, やや有用以上例を含めて84.2%であつた。
    2) 試験期間は6週間で, 治効は第3週ないし第4週頃より発現し, 投与本数では3∼4本投与時から症状の改善が目立つた。
    3) 症状別最終全般改善度では, そう痒感, 紅斑, 落屑, 丘疹, 苔癬化, 乾燥度の順で臨床症状の改善率が高かつた。
    4) 被験期間中に副作用の発現は1例も認められなかつた。
    5) 試験前と投与終了時に一般臨床検査を実施し得た12症例において, 本剤使用に起因すると思われる異常値は全く認められなかつた。
  • 三浦 祐晶, 足立 柳里
    1983 年 45 巻 2 号 p. 273-277
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    微粒子沈降硫黄とサリチル酸を薬用成分とする洗顔用クリームであるFostex cream(以下FTXと略す)を尋常ざ瘡患者に使用し, その効果を観察した。 対象症例は若年者にみられた軽症∼中等症の尋常ざ瘡8例(17∼27才)で, うち2例が男子, 6例が女子である。 使用法は, 1日2回(朝·夕)顔を温湯でぬらし, FTXの適量(1∼2g)を手のひらでよく泡立ててから洗顔させた。洗顔後FTXを十分に洗い流し, 女性では日常使用しているローションまたは乳液を使用させ, 男性では無処置のままとした。4週間の使用経過観察結果は次のごとくである。8例のうちかなり軽快(++)が3例, やや軽快(+)が4例, 不変(0)が1例であつた。性別では概して男子よりも女子の方に効果があり, また重症度別では中等症よりも軽症の方に効果が著明であつた。有用性では, かなり有用(++)が4例, やや有用(+)が3例であつた。有用と思われない(0)が1例あつたが, これは副作用としてそう痒感を生じたので中止したものである。副所見として落屑が3例に, つつぱり感とかさかさ感が6例に, かさかさ感のみが1例にみられたが, いずれも使用を中止しなければならないほどではなかつた。
  • 新潟アクネ研究班
    1983 年 45 巻 2 号 p. 278-281
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    Medicated cleanser である Fostex cream (FXC)と drying lotionであるFostril (FL)の治療効果を, 重篤度にかかわらずざ瘡患者を対象として8施設において検討した。症例数106例のうち, 解析対象例は100例であつた。その結果は次のごとくである。
    1) 86%の症例で有用性を認めた。
    2) 軽度から中等度の症例に高い有用性を示したが, 丘疹, 膿疱の多発する炎症の強い症例には治療効果が弱かつた。
    3) 副作用は軽微なものを含めて14%にみられ, 主としてそう痒感と発赤であつた。治療前に炎症が強い症例で副作用も強い傾向がみられた。
    以上の結果から, FXCとFLは脂漏と面皰を主症状とした尋常ざ瘡の軽度から中等度の症例に対して有用な, すぐれた外用剤であることが認められた。本剤は適応する症例を選択し, 使用法の適切な指導を行えば, 簡便で, 外観も良好な新しい外用剤として期待できると考える。
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