西日本皮膚科
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症例
Erythema Elevatum Diutinum
伊川 知子今山 修平
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1984 年 46 巻 4 号 p. 895-898

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抄録
56才男子。5年前より, 手指関節背面に有痛性の皮疹を生じ, 難治である。組織学的には真皮全層から一部皮下脂肪織にかけてのleucocytoclastic vasculitisであるが, 初期より顕著な線維芽細胞の増殖がみられた。血中IgAが高値で, 真皮の血管壁にC3の沈着がみられたことから, 腸管由来の抗原刺激により血管炎が惹起されたものと推測される。DDSが有効であつた。以上, 臨床像, 組織像よりerythema elevatum diutinumと診断した1例を報告し, 若干の考察を行つた。
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© 1984 日本皮膚科学会西部支部
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