1984 年 46 巻 4 号 p. 912-916
1981, 1982年の2年間に福岡大学病院皮膚科で経験したケルスス禿瘡の6例を報告した。症例は全例小児である。症例1: 7才5ヵ月男児, T. rubrum, 症例2: 6才2ヵ月男児, M. canis, 症例3: 4才6ヵ月女児, M. canis, 症例4: 1才3ヵ月男児, M. gypseum, 症例5: 1才1ヵ月男児, T. rubrum, 症例6: 3才4ヵ月女児, M. gypseum。あわせて福岡大学病院開設以来10年間の本症報告例23例の原因菌種についてまとめを行つた。なお1981, 1982年の2年間の本邦皮膚科領域での原著, 抄録収載分のケルスス禿瘡症例について集計し主要原因菌の変遷について検討した。