西日本皮膚科
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治療
蕁麻疹およびアトピー皮膚炎に対する抗アレルギー剤Ketotifenの臨床試験成績
Ketotifen皮膚科研究班
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1986 年 48 巻 1 号 p. 98-107

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抄録

6施設の皮膚科に通院あるいは入院中の患者で, 担当医によつて蕁麻疹およびアトピー皮膚炎と診断されたそれぞれ40例および28例の合計68例を対象に抗アレルギー剤ketotifenの有効性, 安全性および有用性について検討したところ, 以下の成績を得た。
1. 蕁麻疹の最終全般改善度は, 中等度改善以上が80.0%(32/40), 軽度改善以上が82.5%(33/40)であつた。アトピー皮膚炎は同様にそれぞれ53.6%(15/28), 82.1%(23/28)であつた。
2. 蕁麻疹の安全度は「副作用あり」が12.5%(5/40)であり, その種類と程度は, 軽度の眠気4例と中等度の眠気1例であつた。アトピー皮膚炎ではまつたく副作用は発現しなかつた。
3. 蕁麻疹の有用度は有用以上が82.5%(33/40)であつた。アトピー皮膚炎は有用以上が46.4%(13/28), やや有用以上が85.7%(24/28)であつた。
4. 蕁麻疹の皮膚所見であるそう痒, 膨疹, 紅斑の3症状は投与前と比較してすでに3日後で有意に改善する結果が得られた。一方, アトピー皮膚炎のそう痒, 丘疹, 紅斑の3症状は蕁麻疹と同様の結果が得られた。
5. 投与前後に実施した臨床検査でketotifenと直接関係のある異常所見は認められなかつた。

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© 1986 日本皮膚科学会西部支部
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