西日本皮膚科
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症例
ほぼ全身に生じたGougeorot-Blum病
 
西本 一栄西本 正賢
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1988 年 50 巻 5 号 p. 829-832

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抄録

19才男子。前胸部に点状の鮮紅色斑が出現し, 1∼2日で躯幹, 四肢に拡大した。臨床的には, 紅色丘疹, 点状鮮紅色紫斑が孤立性に散在し, 紫褐色色素斑が多発して背部では網目状を呈した。組織学的に丘疹では液状変性と単核球, 赤血球の表皮内侵入, 真皮浅層の血管壁膨化, 肥厚と血管周囲の浮腫, リンパ球, 組織球浸潤と赤血球遊出がみられ, 色素斑では血管壁肥厚と組織球の稠密な血管周囲性細胞浸潤, ヘモジデリン沈着がみられた。昭和40年以降のわが国のGougerot-Blum病で, 躯幹, 四肢に発症した症例は, 自験例を含めて3例でいずれも32才, 20才, 19才と若年発症例であつた。

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© 1988 日本皮膚科学会西部支部
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