西日本皮膚科
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症例
皮膚症状を伴つたHypereosinophilic Syndromeの2例
田部 陽子今山 修平堀 嘉昭
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1990 年 52 巻 5 号 p. 896-900

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抄録

浮腫性の腫脹または紅斑を主たる皮膚症状として当科を受診した2例のhypereosinophilic syndromeを経験した。症例1は, 24歳女子で, 両膝関節痛を初発症状とし, ついで手足に持続性の浮腫性腫脹を生じた。症例2は, 59歳女子で, 躯幹, 四肢に強いそう痒を伴う浸潤性浮腫性紅斑を呈した。2例とも, 末梢血における著明な好酸球増多を伴う白血球増多を認めたが, 他臓器障害を示唆する臨床症状や検査異常は認めなかつた。病理組織学的に2例とも浮腫性病変部に, 好酸球の比較的密な浸潤と脱顆粒, その顆粒の膠原線維束周囲への沈着と, それを取り囲むような組織球の浸潤が観察された。

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© 1990 日本皮膚科学会西部支部
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