西日本皮膚科
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治療
RIL-2の全身投与が著効を示した悪性血管内皮細胞腫
小松 平加藤 安彦杉本 純一
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1991 年 53 巻 1 号 p. 139-143

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抄録
63歳, 女子の四肢に生じた多発性の悪性血管内皮細胞腫に対してリコンビナント·インターロイキン—2を1日1回40万JRU点滴静注により全身投与を行つた。総量1,200万JRUにて投与を終了したが, その後皮疹は淡い色素沈着のみとなる著明な軽快を示し, 組織学的にも腫瘍細胞は消失し, 総合的にCR(complete response)の結果を得た。投与終了後約9ヵ月経つが再発は認められない。RIL-2の全身投与は悪性血管内皮細胞腫に対し有効な治療法と考えられる。
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© 1991 日本皮膚科学会西部支部
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