西日本皮膚科
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症例
Banti症候群による脾摘後10年して皮膚病変を発症したサルコイドーシス
塚原 哲哉堀内 保宏
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1991 年 53 巻 1 号 p. 56-59

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抄録
Banti症候群による脾摘後10年して顔面に皮膚病変を発症したサルコイドーシスの48歳女子の1例を報告した。皮膚病変は浸潤を触れる小紅斑局面で, 組織学的には類上皮細胞肉芽腫であつた。臨床的にはBHL(bilateral hilar lymphadenopathy)に全身リンパ節腫脹を認めた。ACE(angiotensin-converting enzyme)の軽度高値がみられた。本例の結果からもサルコイドーシスに伴うBanti症候群を呈した症例において脾摘を行つても最終的にはサルコイドーシスの病態の改善にならないものと考えられた。
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© 1991 日本皮膚科学会西部支部
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