西日本皮膚科
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研究
遮光化粧料の評価(1)
—CIE基準(試案)による検討—
川田 暁野田 俊明山崎 正視比留間 政太郎石橋 明
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1991 年 53 巻 5 号 p. 989-994

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抄録

2種のサンスクリーン剤, エクラン·トタル·オパックECRAN TOTAL OPAQUE®(以下ETOと略す)(RoC S. A., France)と, エクラン·トタル·オパック·アンコロレécran total opaque incolore(15+ A+B)®(以下15+と略す)(RoC S. A., France)について, CIE基準(試案)を用いてそれらの紫外線防御効果を検討し, SPFを算定した。さらにsandwich法による波長別透過率を測定し, ETOについてデルマレイM-DMR-1型のS·Eランプに対するSPFを検討した。対象は健康人男子20名で, 被験試料はすべて塗布量2mg/cm2とした。CIE基準(試案)によるSPF値は両試料とも14.8から47.3であった。SPF値の幾何平均の概算値はETOが29.5, 15+が24.5であった。またETOのS·Eランプに対するSPF値は37.7以上であった。以上, ETO, 15+のSPFはメーカーの表示したSPFよりも高値を示した。またCIE基準(試案)とS·EランプによるSPFは大きく異なった。

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© 1991 日本皮膚科学会西部支部
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