西日本皮膚科
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症例
Pemphigoid Nodularis
下村 洋影下 登志郎小野 友道木藤 正人
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1994 年 56 巻 4 号 p. 705-708

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抄録
78歳の女性のpemphigoid nodularisの1例を報告した。74歳頃に全身にそう痒感を伴う水疱が出現した。治療により水疱は消失したがそう痒感の持続と痒疹様皮疹が多発してきた。皮疹部の生検組織にて表皮·真皮境界部にIgG·IgA·C3の線状沈着を認め, 血中に抗BMZ(表皮基底膜部)抗体を検出し, pemphigoid nodularisと診断した。全身を精査したが内臓悪性腫瘍の存在を疑わせる所見はなかった。難治性であったがサラゾスルファピリジンの投与が有効であった。
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© 1994 日本皮膚科学会西部支部
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