西日本皮膚科
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症例
軟部組織発生の類上皮平滑筋腫(Epithelioid Leiomyoma)
定本 靖司四宮 禎雄
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1994 年 56 巻 5 号 p. 975-979

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抄録

16歳の男性の右側頸部, 胸鎖乳突筋の筋層間に発生した類上皮平滑筋腫の1例を報告した。上皮様組織像を示す平滑筋腫瘍は特徴的な類上皮細胞と紡錘形細胞よりなり, 良性, 悪性によりそれぞれ類上皮平滑筋腫, 類上皮平滑筋肉腫と分類される。両者の好発部位はほとんどのものが胃腸管, 腹膜, 子宮であり, 本症例のように軟部組織より発生したものはきわめて少ない。自験例の場合, 腫瘍細胞の多形性, 一定数の核分裂像の存在から良性, 悪性の鑑別には苦慮したが, 幼児期より存在すること, 腫瘤径が小さいこと, 核分裂像が少ないことより類上皮平滑筋腫と診断した。

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© 1994 日本皮膚科学会西部支部
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