西日本皮膚科
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症例
Palisaded Encapsulated Neuromaの2例
 
桐生 美麿堀 嘉昭原 幸子
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1995 年 57 巻 1 号 p. 31-35

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抄録

Palisaded encapsulated neuromaの2例を報告した。患者は73歳および51歳の女性で, 腫瘍は鼻唇溝部に生じた単発性結節であった。病理組織学的には比較的境界明瞭な病変で, 増殖細胞は紡錘形のシュワン細胞様細胞が主体で束状に増殖し, 神経束に類似した大小の結節構造が目立ち, 小神経軸索も多数認められた。免疫組織化学的には紡錘形細胞はS-100蛋白染色で陽性を示し, 神経軸索構造はneuron specific enolase(NSE)で一部陽性を示した。本腫瘍は通常の神経線維腫や神経鞘腫および外傷性神経腫とは異なる臨床および病理組織学的特徴を持つ疾患であると考えられる。

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© 1995 日本皮膚科学会西部支部
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