西日本皮膚科
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症例
らい腫らい
和泉 智子山田 孝宏北島 康雄杉山 陽子雄山 瑞栄井上 稲子大谷 道廣松岡 正典和泉 眞蔵
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1997 年 59 巻 5 号 p. 716-719

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抄録
特発性血小板減少性紫斑病に対しプレドニゾロンで治療中の69歳の女性に生じたらい腫らいの1例を報告した。1994年11月末から両足, 前腕の痺れ·疼痛を感じ, 1995年11月頃から口囲を中心に多発性皮内∼皮下結節が出現した。皮膚組織の塗抹標本の抗酸菌染色, 病理組織学的所見, 臨床像, PCR法により, らい腫らいと診断した。Diaminodiphenylsulfone(DDS), rifampisin(RFP)と近年らいの治療薬として注目されているlevofloxacin(LVFX)を使用し, 1週間後から急激な皮疹の消退傾向を示した。しかし, 完全な消退は得られず中止しclofazimineを投与し経過観察中である。
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© 1997 日本皮膚科学会西部支部
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