西日本皮膚科
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治療
紫外線誘導色素沈着に対するカミツレエキスの抑制効果
川島 眞奥田 峰広小林 明美芋川 玄爾
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1999 年 61 巻 5 号 p. 682-685

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抄録

0.5%カミツレエキス配合クリームの紫外線による色素沈着に対する抑制効果を, カミツレエキスを除いたプラセボクリームとの比較において評価した。健常人男性20名の上腕内側部に2MED量のUVBを照射し, 照射直後から0.5%カミツレエキス配合クリームもしくはプラセボクリームを1日2回塗布し, UVB照射後1, 2, 3週目に誘導された色素沈着の比較検討をおこなった。その結果, 各試験試料塗布部位の肉眼判定による4段階黒化度評価及び相対的な黒化度比較において, 照射後3週目に0.5%カミツレエキス配合クリームは, プラセボクリームに対して有意に黒化度を下げる効果が観察され, 色差測定結果においても, 照射後2週目に0.5%カミツレエキス配合クリームに, 有意に黒化度を下げる効果が認められた。以上の結果より, 0.5%カミツレエキス配合クリームは, 紫外線による色素沈着に対する抑制作用を有することが確認された。

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© 1999 日本皮膚科学会西部支部
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