西日本皮膚科
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症例
塩酸メキシレチンと塩酸ジルチアゼムによる薬疹
梅林 芳弘
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2000 年 62 巻 1 号 p. 80-82

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抄録

68歳の男性。初診の1ヵ月前から塩酸メキシレチン150mg/日,塩酸ジルチアゼム90mg/日を内服していた。約3週後,痒みを伴う紅斑が出現し,急速に紅皮症の状態となった。38℃台の発熱あり。上記2剤を中止し,プレドニゾロン20mg/日の内服とプロピオン酸デキサメタゾンの外用を行った。経過中,肝機能障害出現。1ヵ月後プレドニゾロンを中止したところ,2週後発疹が再燃した。塩酸メキシレチン,塩酸ジルチアゼムの原末を用いた貼布試験陽性で両薬剤による紅皮症型薬疹と診断した。リンパ球刺激試験陰性。パラフィンプロックからHHV-6, HHV-7DNAは検出されなかった。

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© 2000 日本皮膚科学会西部支部
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