2000 年 62 巻 3 号 p. 302-305
34歳の男性に見られたlivedo reticularis with summer ulcerationsの1例を報告した。臨床的に下肢にlivedo病変と疼痛を伴う小潰瘍が見られた。組織学的には真皮下層の血管に血管壁へのフィブリン析出,内腔の狭小化および閉塞が認められた。Diaminodiphenylsulfone(以下DDS)の投与(150 mg/日)により潰瘍は短期間で消退し,また再発後の再投与により潰瘍が消失したことより,本症においてDDS投与は有効な治療法の一つと考えた。