西日本皮膚科
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症例
全身性強皮症にて発症し,抗リン脂質抗体症候群を合併した1例
田中 了山本 剛伸山崎 修多田 讓治荒田 次郎真邊 泰宏
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2001 年 63 巻 3 号 p. 230-234

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抄録

全身性強皮症に抗リン脂質抗体症候群を合併した症例を経験した。50歳,女性。手指硬化,仮面様顔貌,poikiloderma,多発性皮膚潰瘍,間質性肺炎,洞不全症候群,食道機能障害を呈した。抗核抗体,ループスアンチコアグラントは陽性。全身性強皮症と診断したが急速進行性。ステロイド,次いでステロイドパルス療法により治療。しかし病勢強く,全身状態徐々に悪化し,肺梗塞併発。急激な経過をたどり永眠された。最終的に抗リン脂質抗体症候群と診断した。

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© 2001 日本皮膚科学会西部支部
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