西日本皮膚科
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症例
Etretinateが奏効したPachyonychia Congenita Type 2の1例
寺崎 健治朗四本 信一神崎 保瀬戸山 充寺崎 祐太朗
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2002 年 64 巻 4 号 p. 434-438

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抄録

Pachyonychia congenita(PC)は,1906年Jadassohn-Lewandowskyにより初めて記載された先天性の外胚葉性形成異常を示す稀な遺伝性疾患で,症状より大きく2型に分類されている。今回我々は,19歳男性で爪甲の肥厚,足蹠の角化及び水疱形成,毛孔角化症,縮毛·起立毛などの毛髪異常,多汗症,steatocystoma multiplexなどの症状を認めたPC type 2(Jackson-Lawler type)と思われる症例を経験した。先天歯のない点,起立毛がみられた点が過去の報告と異なり,新たな遺伝子変異が原因かも知れないと思われた。治療はetretinate内服が奏効し,患者の満足が得られた。

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© 2002 日本皮膚科学会西部支部
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