西日本皮膚科
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症例
フチン酸によりSentinel Nodeを同定した足趾原発皮膚悪性腫瘍の2例
山崎 修浅越 健治牧野 英一岩月 啓氏佐藤 修平平木 祥夫
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2002 年 64 巻 4 号 p. 439-442

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抄録

99mテクネシウムフチン酸によるリンパシンチグラフィを施行した足趾原発皮膚悪性腫瘍の2例を報告した。症例1は67歳男性の右1趾爪部の悪性黒色腫。99mテクネシウムスズコロイドによるリンパシンチグラフィではリンパ節は描出されず,99mテクネシウムフチン酸にて右鼠径に2個の高集積するリンパ節が描出された。症例2は61歳男性の右1趾爪部の有棘細胞癌。99mテクネシウムフチン酸によるリンパシンチグラフィにて3個の高集積するリンパ節が描出された。それぞれ術中の色素法を併用しsentinel nodeと同定し摘出した。99mテクネシウムフチン酸は99mテクネシウムスズコロイドに比し粒子径が小さく,特に足趾など粒子がリンパ行路に移行しにくい末端部では有用な核種と思われた。

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© 2002 日本皮膚科学会西部支部
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