抄録
症例1: 65歳,女性。初診の3年前より前額部から鼻根部に小結節が多発してきた。患部には特にカフェ·オ·レ斑や眼病変等は伴わず,また家系内に類症やレックリングハウゼン病を疑わせる者はいない。症例2: 75歳,男性。40歳頃より右後頚部に小結節が生じ,徐々に増数し,さらに右腰背部にも出現した。症例3: 51歳,女性。20代半ばに後頭部に,47歳頃右顎部にそれぞれ小結節が生じた。3例とも病理組織学的に神経線維腫と診断。また症例1は骨腫と石灰化を伴っていた。3例の分布および骨腫の合併について若干の考察を加え報告した。