西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
治療
尋常性乾癬に対するマキサカルシトール軟膏とステロイド外用薬の併用方法の違いによる臨床効果の比較の検討
伊藤 義彦中川 秀己
著者情報
ジャーナル 認証あり

2005 年 67 巻 5 号 p. 518-521

詳細
抄録

尋常性乾癬に対するマキサカルシトール25μg/g軟膏(オキサロール®軟膏)とプロピオン酸クロベタゾール0.5mg/g軟膏(デルモベート®軟膏)の併用方法の違いによる治療効果について比較検討した。対象患者36人をI~III群に分け,I群は平日にマキサカルシトール25μg/g軟膏を1日2回,土日にはプロピオン酸クロベタゾール0.5mg/g軟膏を1日2回併用,II群は朝にプロピオン酸クロベタゾール0.5mg/g軟膏を1日1回,夜にマキサカルシトール25μg/g軟膏を1日1回,III群は両薬剤を1:1の割合で混合した軟膏を朝と夜の1日2回塗布し,それぞれの全般改善度を比較した。その結果,治療開始2週および4週ではIII群(混合群)の治療効果が最も高く,次いでII群(朝/夜併用群),I群(平日/土日併用群)の順であった。しかしながら,6週以降はI群でも高い治療効果が得られており,8週後においてはいずれの併用方法でも高い治療効果が認められた。本試験の結果より,これらの併用療法はいずれも有用性の高い外用療法であることが示唆された。

著者関連情報
© 2005 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top