西日本皮膚科
症例
低用量ステロイドとシクロスポリン併用が奏効した Hypereosinophilic Syndrome の1例
粟澤 遼子山本 雄一粟澤 剛安里 豊平良 清人高橋 健造上里 博
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73 巻 (2011) 4 号 p. 345-349

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抄録

30歳,男性。2005年11月より四肢にそう痒を伴う丘疹,紅斑と鼠径部リンパ節腫脹が出現した。近医で治療を受けたが症状は改善せず,著明な好酸球増多を認めたため,2006年3月に当科を紹介された。当初は病理所見と合わせ好酸球性膿疱性毛包炎を疑い治療したが,次第に皮疹は悪化した。さらに下肢の腫脹や足背のしびれが出現し,好酸球増多も持続した。組織学的に,好酸球は脂肪織から筋膜,鼠径リンパ節へも浸潤しており,MRI検査では心筋の変性が疑われた。以上のことから本症例を hypereosinophilic syndrome と診断した。治療はステロイド内服を開始したところ,症状,好酸球数とも改善した。しかしステロイド減量に伴い好酸球数の増加を認めたため,シクロスポリンを併用し,症状はよくコントロールされた。その後,イマチニブ投与を試みたが効果はなく,最終的に低用量ステロイドとシクロスポリンを併用した結果,症状の再燃はない。なお FIP1-like1-platelet-derived growth factor receptor-alpha (FIP1L1-PDGFRA )融合遺伝子は陰性であった。

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© 2011 日本皮膚科学会西部支部
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