西日本皮膚科
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症例
アムロジン® 内服により生じた光沢苔癬の1例
井上 雄二宮下 梓尹 浩信
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2018 年 80 巻 2 号 p. 122-124

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抄録

73 歳,女性。初診の 2 年前より体幹部を中心に痒みを伴う小丘疹・紅斑および色素沈着が出現した。皮膚科にて外用および内服療法を 2 年間受けたが,症状は改善しなかった。皮膚生検において,表皮の萎縮,基底層の液状変性に加え,真皮上層から中層にかけては,Langerhans 型巨細胞を混じ乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫の所見が認められたので,光沢苔癬と診断した。4 年前より高血圧にてアムロジン®を内服しており,同剤による中毒疹を疑い,薬剤を変更したところ,2 カ月で症状は寛解した。DLST は陰性であったが,経過より考え,アムロジン®による光沢苔癬型の薬疹と考えた。

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© 2018 日本皮膚科学会西部支部
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