西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
治療
爪白癬患者における新規経口抗真菌剤ホスラブコナゾール 多施設共同用法・用量設定試験
渡辺 晋一中野 眞大久保 明弘竹田 憲治大西 友房
著者情報
ジャーナル 認証あり

2018 年 80 巻 5 号 p. 470-478

詳細
抄録

新規抗真菌化合物ラブコナゾールのプロドラッグであるホスラブコナゾールの爪白癬治療の至適用法・用量を 3 群 (100 mg 連投群,200 mg パルス群,400 mg パルス群) で検討した。治験薬投与期間は,3 群ともに 12 週間であった。治験終了時点 (第 48 週) での治癒率は 100 mg 連投群と 400 mg パルス群が同程度で,200 mg パルス群では低かった。趾爪中ラブコナゾール濃度および直接鏡検の陰性化率の観点では,100 mg 連投群が最も良い指標を示した。200 mg パルス群および 400 mg パルス群とは異なり,100 mg 連投群では再発/再感染は認められなかった。いずれの投与群も安全性上の問題点は特になかった。本剤の至適投与法はラブコナゾールとして 100 mg 1日 1 回 12 週間投与であると考えられた。

著者関連情報
© 2018 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top