2018 年 80 巻 5 号 p. 470-478
新規抗真菌化合物ラブコナゾールのプロドラッグであるホスラブコナゾールの爪白癬治療の至適用法・用量を 3 群 (100 mg 連投群,200 mg パルス群,400 mg パルス群) で検討した。治験薬投与期間は,3 群ともに 12 週間であった。治験終了時点 (第 48 週) での治癒率は 100 mg 連投群と 400 mg パルス群が同程度で,200 mg パルス群では低かった。趾爪中ラブコナゾール濃度および直接鏡検の陰性化率の観点では,100 mg 連投群が最も良い指標を示した。200 mg パルス群および 400 mg パルス群とは異なり,100 mg 連投群では再発/再感染は認められなかった。いずれの投与群も安全性上の問題点は特になかった。本剤の至適投与法はラブコナゾールとして 100 mg 1日 1 回 12 週間投与であると考えられた。