西日本皮膚科
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症例
Eccrine Angiomatous Hamartoma の 3 例
水野 亜美隈 有希冬野 洋子中原 真希子辻 学中原 剛士桐生 美麿
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2022 年 84 巻 6 号 p. 547-551

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抄録

我々は,異なる臨床像を呈した 3 例の Eccrine Angiomatous Hamartoma(EAH)を経験した。症例 1: 78 歳,男性。幼少期から右肘窩部に暗赤色腫瘤を自覚し,緩徐に増大傾向であった。症例 2:41 歳,男性。10 年前から左頰部に淡青灰色局面を自覚していた。局面の大きさは 10 年でほぼ変わりなかった。症例 3:41 歳,女性。8 年前から上腹部に皮下腫瘤を自覚し,2 カ月前から疼痛を伴うようになった。症例 1 と 3 は全切除生検,症例 2 は部分生検を行った。3 症例とも病理組織学的に腫瘍の境界は不明瞭で,真皮にエクリン汗腺や小血管の増生を認め,EAH と診断した。 EAH は比較的まれな腫瘍であり,多彩な臨床像をとる。自験例は初診時に鑑別疾患として EAH は挙がらず,病理組織学的検査で診断がついた。疾患に特徴的な画像所見もこれまで報告されておらず,診断には発症時期や局所多汗などの特徴的な所見を問診することと,皮膚生検が有用と考える。

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© 2022 日本皮膚科学会西部支部
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