2009 年 58 巻 4 号 p. 659-661
変形性股関節症が腰椎と仙腸関節にどのように関連したか調査・検討した.対象は2002年1月から2004年5月までにprimary THAを受けた片側股OA患者45例とした.平均年齢63(44~77)歳であった.術前単純X線写真から腰椎側弯については腰椎Cobb角と側弯の凸側を,仙腸関節については骨硬化像とその罹患側を調査した.側弯(Cobb角5°)を呈していたのは25例(56%)で,うち患側凸が17例(68%)であった.仙腸関節硬化像は35例(67%)で認められ,うち17例(57%)に股関節健側で認めた.どちらの変化も代償性の変化であると考えられた.