整形外科と災害外科
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New Interlocking Wedge Osteotomyの近隔成績
―Surfix Lock Plateによる内固定の場合―
川村 秀哉山口 智太郎久枝 啓史中村 哲郎矢野 英寿土屋 邦喜
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2011 年 60 巻 2 号 p. 181-183

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抄録

Surfix Lock Plate Systemを用いてInterlocking Wedge Osteotomy(以下IWO)を行い,術後早期荷重を行って良好な臨床成績をあげることができたが,より早期荷重をめざしたところ約10% の症例で遷延癒合を生じた.IWOでは骨切り部内側が開大する症例があり,これらの症例や骨粗鬆症例で遷延癒合を来していた.この対策として脛骨粗面を中心に骨切りラインを斜めに変更し,骨切り部内側の開大を最小とした.この新しい術式(New IWO)では荷重分散を図り,骨切り面を広くすると共にプレートへのスクリュー締結により骨切り部をより密着させることができた.今回は当院での平成18年2月から19年11月までのSurfix Lock Plate Systemを用いた51症例,57膝についてX線学的検討,臨床成績の検討を行った.ほとんどの症例では早期の骨癒合を認めたが,1例2膝に遷延癒合,1膝に脛骨骨壊死の進行を認めた.アンケート調査による近隔臨床成績(術後経過平均3年5ヶ月)は良好であったが,比較的若年者の一部で階段昇降能改善不良例を認めた.

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© 2011 西日本整形・災害外科学会
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