整形外科と災害外科
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保存的治療をおこなった特発性脊髄硬膜外血腫の3例
 
山川 慶勢理客 久屋良 哲也金谷 文則
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2011 年 60 巻 2 号 p. 318-321

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抄録

保存的治療で良好な経過を得た特発性脊椎硬膜外血腫の3例を報告する.症例1:67歳女性.当院受診前,激しい項部痛,右上肢の痺れを自覚していた.受診時,四肢の麻痺を認めMRIからC 3~7レベルの硬膜外血腫が疑われた.入院後,止血剤を静脈投与し,2日目より症状改善.2週目には独歩可能となり退院となった.症例2:52歳女性.項部,両肩痛が出現し,徐々に歩行困難となった.MRIにてC 2~Th 3レベルに硬膜外血腫を確認後,止血剤を投与し治療を行った.入院5日目には独歩可能になるまで改善した.症例3:72歳女性.遊泳2時間後,項部痛,両手指の痺れが出現した.遊泳3時間半後,歩行困難となり当院に救急搬送された.C 3~4レベルの硬膜外血腫による四肢麻痺は薬剤使用せず2日間の安静臥床により,症状改善した.

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© 2011 西日本整形・災害外科学会
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