整形外科と災害外科
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橈骨遠位端骨折掌側ロッキングプレート固定術後の長母指屈筋腱断裂
三原 惇史村松 慶一橋本 貴弘富永 康弘瀬戸 信一朗田口 敏彦岩永 隆太
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2014 年 63 巻 1 号 p. 47-50

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抄録

【目的】橈骨遠位端骨折に対するロッキングプレート固定術後の長母指屈筋腱(FPL)断裂は,重大な合併症である.今回,FPLの再建術施行例ついて検討した.【症例と結果】症例は3例(男1,女2)で,プレート固定からFPL断裂までの期間は平均18ヵ月であった.全例Acu-Loc®プレートが使用されており,単純X線にて橈骨掌側縁よりも,掌側にプレートが突出して固定されていた.診断が遅れた高齢者の2例に環指浅指屈筋腱の腱移行術,1例に長掌筋の腱移植術が施行された.腱移行例は自動運動が困難でQuick DASH scoreは腱移行術例で平均49.2,腱移植術例で17.5であった.【考察】FPLの断裂はプレートの種類,設置位置,抜釘などで回避される.再建方法は,FPL断裂を早期に診断し,腱移行術よりも腱移植術を第一選択とすべきと考える.

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© 2014 西日本整形・災害外科学会
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