整形外科と災害外科
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発熱を伴う急性腰痛症を呈した偽痛風と考えられた一例
弓指 恵一福原 志東赤星 正二郎有田 忍馬場 賢治村上 忠誌沖本 信和
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2015 年 64 巻 2 号 p. 325-327

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抄録

偽痛風発作により発熱を伴う急性腰痛を生じた1例を経験したので報告する.症例は70歳男性,3日前より誘因なく腰痛が出現し,徐々に悪化し発熱を伴ったため当科初診.単純X線像で変形性腰椎症を認めた.CTでは椎間関節包の石灰化,MRIではL4/5の両側椎間関節の液体貯留,傍脊柱筋内の異常信号を認めた.採血結果では炎症データ高値を認めた.椎間関節液1.5ml穿刺吸引した後,1日後に解熱し3日後に腰痛は改善した.穿刺液からピロリン酸カルシウム結晶と考えられる結晶が証明され,培養検査は陰性であった.発熱を伴う急性腰痛症に対してはまず化膿性脊椎疾患を疑うべきだが,偽痛風発作によるものも念頭に置く必要があると考えられた.

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© 2015 西日本整形・災害外科学会
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