2015 年 64 巻 4 号 p. 809-812
【目的】リハビリテーション(リハビリ)は,時に単調で心身へのストレスとなることがあり継続の支障となる.楽しくリハビリをする方法として,ゲーム機の活用が能動的な身体運動による身体機能の改善や脳の活性化,コミュニケーションへの好影響を生むと報告されている.今回,フィットネス用ゲーム機であるWii Fit®が車いす患者にも使用できるように開発されたノッテコン®を用いてのリハビリを試みた.【対象と方法】当院関連の介護施設に入所中の車いす患者21名に対し,本法を用いたリハビリを行い,ゲームポイント,巧緻性評価(STEF),注意力評価(TMT),握力等について,ゲーム介入前後で比較した.【結果】巧緻性機能は有意に向上し,ゲームポイントと注意力は有意差は無いものの数値の改善を認めた.【考察・まとめ】本法により,車いす患者においても楽しさを持って能動的な身体運動が可能となった.